しあわせは、お好き? [クロアチア旅行]
「しあわせって いったい なんだろう?」、むつかしそうに見えなくもない質問だけど、おでは、即答できる。「死ぬほど空腹なときに、好物を腹一杯食べること」、これに勝るしあわせがあろうか、いや、ない。
さて、
おでたちはスプリットの町を発ち、最後の目的地、ドブロヴニクへ。
「しあわせの質問はなんだったのよ」、と文句を言いたいお気持ちはわかりますが、一応、今回のはなしと関係あるので、もうしばらくお待ちください。
ところが、張り切ってスタートしたものの、スプリットからドブロヴニクに続く海岸線沿いの道が、大渋滞。1時間が経っても、ほとんど進まない。おとっつあんの顔がだんだん険しくなり、山崎努に似つつある。これは、危険な兆候だ。
地図によれば、いささか遠回りだが、内陸を走るルートもある。
「次の交差点を曲がれば、別のルートに行けるんだけ・・・」
おでが言い終わらないうちに、車はぎゅいーんと左折した。こちらの道は、拍子抜けするほどガラガラだ。
「ふぃ~」、
もはや山崎努には似ていない、おとっつあんが腹に溜めていたくろい息を吐き出す。「絶対きーきーしない」と約束したので、必死で耐えていたのだと思われる。ぎりぎりセーフであった。
迂回路は、山道。
カーブは多いが、絶景。
「すごいー、景色だらけだー。」
すっかり機嫌がよくなった、おとっつあんが意味不明なことを言うが、言いたいことは一応わかるので、
「ほんとだー、景色だらけだー。」
おでも、ノル。
しかし、はしゃいでいたのはほんのつかの間。途中の店で昼食をとるつもりで出発したのに、まわりは景色だらけで、店などひとつもない。
ドブロヴニクは、まだ遠く
空腹の限界 近し
こういう時こそ、本当に美味しい物を食べたい。空腹に耐えた、自分にご褒美をあげたい。
しかし、店は見つからない。ましてや、ご褒美てきなごちそうが食べられる店など、ドブロヴニクまで我慢しなきゃ、ないのでは。
夜まで耐える覚悟をしつつも、未練がましくガイドブックを繰っていると、ドブロヴニクの手前に、貝の養殖をしている町がある。レストランも数件あるらしい。ついでに、その町にはヨーロッパで2番目に長い城壁があり、隣町まで続くという城壁を歩けば、その絶景に感動間違いなし、などと書いてある。
悪くない。
というわけで、やってきたのは、ストンの町。
町の背後にそびえる山の尾根に、白い城壁が続いている。たしかに、長い。
だが、どうでもいい。
おでは、食べる。
Rがつく月が旬だと言われる、ムール貝。August に R はつかないが、旬のものよりこぶりなだけで、味はよい。トマトと魚介類を煮て塩で味を調えただけの、おすすめメニュー。他のテーブルのお客さんも皆、これをがつがつやっている。貝を手で掴み、身をちゅるっと食べただけではとまらず、貝の殻や海老の頭をちゅーちゅー吸って、手長海老のコクと、貝のだしがたっぷりとしみこんだトマトソースも、パンにひたして舐めとり、さらには、手についたベトベトもこっそり舐めずにはいられない。口の周りをトマトソースだらけにした、隣のテーブルの紳士と目が合い、微笑みを交わす。
「うまいっすね」
「ほんとっすね」
言葉はなくとも、意思疎通。実にしあわせな時間であった。
ところで、ストンの町、本来のみどころである長い城壁。歩いたらきっと感動するだろうなあ、ということはわかった。
お写真とったから、よしとしよう。
(つづく)
さて、
おでたちはスプリットの町を発ち、最後の目的地、ドブロヴニクへ。
「しあわせの質問はなんだったのよ」、と文句を言いたいお気持ちはわかりますが、一応、今回のはなしと関係あるので、もうしばらくお待ちください。
ところが、張り切ってスタートしたものの、スプリットからドブロヴニクに続く海岸線沿いの道が、大渋滞。1時間が経っても、ほとんど進まない。おとっつあんの顔がだんだん険しくなり、山崎努に似つつある。これは、危険な兆候だ。
地図によれば、いささか遠回りだが、内陸を走るルートもある。
「次の交差点を曲がれば、別のルートに行けるんだけ・・・」
おでが言い終わらないうちに、車はぎゅいーんと左折した。こちらの道は、拍子抜けするほどガラガラだ。
「ふぃ~」、
もはや山崎努には似ていない、おとっつあんが腹に溜めていたくろい息を吐き出す。「絶対きーきーしない」と約束したので、必死で耐えていたのだと思われる。ぎりぎりセーフであった。
迂回路は、山道。
カーブは多いが、絶景。
「すごいー、景色だらけだー。」
すっかり機嫌がよくなった、おとっつあんが意味不明なことを言うが、言いたいことは一応わかるので、
「ほんとだー、景色だらけだー。」
おでも、ノル。
しかし、はしゃいでいたのはほんのつかの間。途中の店で昼食をとるつもりで出発したのに、まわりは景色だらけで、店などひとつもない。
ドブロヴニクは、まだ遠く
空腹の限界 近し
こういう時こそ、本当に美味しい物を食べたい。空腹に耐えた、自分にご褒美をあげたい。
しかし、店は見つからない。ましてや、ご褒美てきなごちそうが食べられる店など、ドブロヴニクまで我慢しなきゃ、ないのでは。
夜まで耐える覚悟をしつつも、未練がましくガイドブックを繰っていると、ドブロヴニクの手前に、貝の養殖をしている町がある。レストランも数件あるらしい。ついでに、その町にはヨーロッパで2番目に長い城壁があり、隣町まで続くという城壁を歩けば、その絶景に感動間違いなし、などと書いてある。
悪くない。
というわけで、やってきたのは、ストンの町。
町の背後にそびえる山の尾根に、白い城壁が続いている。たしかに、長い。
だが、どうでもいい。
おでは、食べる。
Rがつく月が旬だと言われる、ムール貝。August に R はつかないが、旬のものよりこぶりなだけで、味はよい。トマトと魚介類を煮て塩で味を調えただけの、おすすめメニュー。他のテーブルのお客さんも皆、これをがつがつやっている。貝を手で掴み、身をちゅるっと食べただけではとまらず、貝の殻や海老の頭をちゅーちゅー吸って、手長海老のコクと、貝のだしがたっぷりとしみこんだトマトソースも、パンにひたして舐めとり、さらには、手についたベトベトもこっそり舐めずにはいられない。口の周りをトマトソースだらけにした、隣のテーブルの紳士と目が合い、微笑みを交わす。
「うまいっすね」
「ほんとっすね」
言葉はなくとも、意思疎通。実にしあわせな時間であった。
ところで、ストンの町、本来のみどころである長い城壁。歩いたらきっと感動するだろうなあ、ということはわかった。
お写真とったから、よしとしよう。
(つづく)
きむたこもおいしぃ時がしあわせー。
それと、おふとんにはいっている時。
って・・・、おばーちゃんみたい?(~_~;)
ムール貝いっぱいの魚介盛り、おいしそうでたまりませーん。
あぁ、お昼間からお酒も進みそうだ・・・。
トマトソースまみれで食べるのが贅沢だわ。
最後の1枚、すごーくステキ!
とってもいい雰囲気ね。
ステキな景色とおいしぃ、サイコーだ☆
クロアチア語ってあるんだ・・・。
レストラン、これからクロアチア語のスペルで書きたい♡
by きむたこ (2011-09-02 22:17)
きむたこちゃん>そうそう、布団にいるときも、しあわせだー。
これ、陽は高いけど夕方の5時頃なのさ・・・。
やっと食事にありつけたので、そりゃもうんまかったっす。
お写真、きむたこちゃんに褒めてもらって、うれし♪
クロアチア語は、ちょっとロシア語みたいな響きの、
発音が兆むつかしそうな言語だっだよ。
by misso (2011-09-02 23:32)
きれいな街だね
でも
私は 幸せは 感じない
おなかがすいていても感じない
だって。。。。。 シジミは 食べられる
でも それから ホタテまでの大きさの間にある貝は
食べられないんだ
だから ムール貝は おなかがすいていても 食べられない
by いちご☆ (2011-09-03 11:25)
「Rがつく月が旬だと言われる、ムール貝。」
お勉強になりました。
ヒトが作った美味しい物を食べ飲んでる時が
一番しあわせでございます。
by masiko (2011-09-03 15:01)
いちごさん>貝、食べられないのかー、そうかー。
おでは牡蠣が食べられないよ。
だから、牡蠣食うしあわせはわからないのだー。
ざんねんだけど、しかたない、まずいから。
ましこさん>ヒトが作った美味しい物 ← しあわせだね。
最近は、家呑みばっかり。
郊外に住んだのが失敗だった、徒歩圏内にはパン屋しかない・・・。
by misso (2011-09-03 17:24)
すごい景色だね。
でも、ムール貝にがっつく気分はよくわかる。
景色ではお腹いっぱいにならないもんね。
いや、そういう例えはあるけど、あくまで例えだから。。
景色でお腹いっぱいにならないこともあるんだよ byりくを
by 柴犬陸 (2011-09-03 20:31)
ムール貝といえばフランスだが、トマトソースで煮てあって
手長海老まで入ってりゃ、もちろんイタリアだよな?
対岸だけど、文化的にはどうなんだろうか?(←いや、マジで)
それはともかく、牡蠣はうまいぞ。
by mabo (2011-09-04 21:50)
牡蠣、生は今でもそれほど好きではないけど
グラタンとかフライとかは好物と言っても良い位好きになった。
そのあたりからチャレンジしてみてはいかが。
by masiko (2011-09-07 16:37)
うんうん、幸せの基準は私も同じだわ。
お腹空き過ぎると被害が周囲に及ぶ いらいらいらいらいら……
by kiki (2011-09-08 07:29)
旅行記、一気読みしました〜。しばらく更新がないなと思ってたらご旅行だったんですね!
お車でいいなあ〜と思ったら渋滞があるんですか。やっぱりお車は嫌かも(笑)。うちは免許を持った人間が一人もいない世帯なので、沿岸部は定期連絡船でビールを飲みながら移動しました。ドブロヴニクに行く時ヘルツェゴビナ領通りました?私はモスタル-スプリット間の国境が怪しくなってるあたりをタクシーで突破しようとして取り調べを受けた大馬鹿ものです(汗)。
次の記事を楽しみにしています〜!
by りうと (2011-09-14 23:39)
柴犬陸さん>景色で お腹いっぱいになったら 安上がりなんだなあ Byみそを
まぼさん>食はイタリアンっぽかったです。
名産のオリーブオイルが美味しくて、ホントにおいしかった。
文化的にもローマだったりベネチアだったりした歴史があるので、
イタリアっぽいのかも?でも、わかんないス。世界史苦手っス。
牡蠣は食えないっス。
ましこさん>フライは、よ~く火が通っていればいける。
鍋は、牡蠣が一個入っていたら、他の具も壊滅する。
グラタンは食べたことないけど、いけそうな気がする。
トライしてみたい気がする!
kikiさん>kikiさんは空腹のとき、イライラする派だね!
おでは、無口になる派!
りうとさん>そうそう、途中ボスニアヘルツェゴビナに入国してすぐ出国した!
オスマントルコがなんとかかんとかで、ヘンな国境が残っていると、
ガイドブックに書いてあった!(←中途半端すぎる知識)
ドライブ旅行は快適だったけど、お酒が飲めないのがちょと残念だったな~。
ビール飲みながら移動、のが楽しそうな気がしなくもない。
by misso (2011-09-22 00:02)
春巻きに牡蛎を入れてもおいしいぞ。
いいなぁ。旅行。いい天気に、いい景色に、おいしい食べ物。
最高じゃないですか。冷えたビールがあれば、もっと最高。
by どらっち (2011-09-22 05:34)
二兎も、んまいものたらふく食べて、
しろたんずに囲まれてお布団でコロコロする時が
一番シアワセ(>ω<)❤❤
by 二兎丸 (2011-09-24 13:02)
どらっちさん>牡蠣を春巻きに・・・。
まあ、それはいいとして、
今頃になってドイツは夏みてに天気がよくて最高なんだけど、
フランスはどう?
二兎丸さん>しろたんず、肌触りいいもんね~♪
まくらにしたら気持ちよさそ~~、でも、よだれが心配^^
by misso (2011-10-01 01:10)