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世界遺産はお好き? [クロアチア旅行]

「世界遺産」イコール「なんとなくすごいもの」、というのが、無知なおでの定義だけど、
たぶん、みんなそんなもんじゃないかなあ、と思うんだ。
でも、「世界遺産」と聞けば、「見なくては」と思う。
「なんとなくすごいもの」を、見たいと思う。

次の目的地スプリットへの道すがら、ちょいと遠回りすればシベニクという町があって、
そこに「聖ヤコブ大聖堂」という世界遺産があると知れば、
せっかくだから見ていこう、というはなしになる。
お腹もすいたし、そこでお食事も済ませばいい、
というわけで、

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シベニクの町に立ち寄った。

たとえ、すぐそばに世界遺産があったとしても、
同距離にレストランがあったら、
ひとはレストランを選ぶと思う。
花よりだんご、ということばがあるくらいだから、
たぶん、みんなそんなもんじゃないかなあと思うんだ。

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タコのサラダ、スパゲティペスカトーレ、イカスミのリゾット

プリトヴィッツェ湖群国立公園では、景色がなによりのごちそうで、だけど、これは比喩で、
もちろん景色のごちそうでお腹はふくれず、結局、何で空腹を満たしたかと言えば、
ハンバーガーとか、パンとか、コーラとかで、
スプリットに行けば、比喩じゃないごちそうにありつけるからと、
端的に言えば、節約したわけで、
だから、ここで新鮮な魚介料理を味わったよろこびはものすごく、
どれも感動的に美味くて、
完食後、いちど便所で吐いてきてもういちど食べたかったくらいだ。

その後、腹ごなしに、

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聖ヤコブ大聖堂を見学して、

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町を散歩。

その間、おとっつあんと交わした会話は、
「うまかった」、
「おなかいっぱい」、
「いちど便所で吐いてきてもういちど食べたい」、等、
先ほどのお食事の話題に終始し、

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さらにシベニクの町を発って、スプリットに向かう車中では、
ここでこれだけ美味しいと言うことは、
スプリットやドブロヴニクに行ったら、
一体なにが食べられるの~、きゃ~~♪

・・・はしゃいでいたわけで、

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世界遺産も、
中世の面影を残した細い路地も、

実はあんまり印象にない。

花よりだんご。
世界遺産よりペスカトーレ。
だけど、
みんなそんなもんじゃないかなあ、と思うんだ。

(つづく)
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大自然はお好き? [クロアチア旅行]

プリトヴィッツェ湖群国立公園が見たくて、クロアチアに来たと言っても過言ではない。
若いときは都会に魅力を感じたものだが、近年は、自然の美しさにめっぽう弱い。
加齢のせいだと思われる。
鳥の声で目を覚まし、魚を釣って食べ、木陰で休み、日暮れと共に寝る、
できるものならそんな生活がしたいと、思わなくもない。
だが、眠りを邪魔する鳥の声はガーガーと醜くやかましく、魚には大量のハエがたかってすぐ腐り、
木陰の地面はねちゃねちゃして虫だらけ、日が暮れれば野獣の鳴き声が怖くて寝るどころじゃない、
ワイルドライフのネガティブ面を枚挙すればいくらでも思いつく、
ネガティブなおでは、こうして時々旅行するぐらいが丁度いいのだ、胃腸も弱いし。

そういったわけで、観光客のおでは公園内にある、ホテルの快適で清潔なお部屋から、
きれいに整備された遊歩道を歩き、公園入り口に到着した。
入り口はいくつかあるようだが、おでが利用した入り口からはまず、舟に乗る。

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湖水は透き通っていて、

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魚が泳ぐのが見える。

これだけいっぱいいたら、食べるに困らないだろう。
ここならワイルドライフもいけそうな気がするけど、公園内のつりは禁止。

公園散策にはいくつかのルートがあるようだが、
パンフレットを読むのが面倒で適当に歩いていたら、
おでたちは湖を離れて、気がつけば山道を進んでいる。
ただ、行く先にときどき看板が立っていて、
「絶景ポイントこちら」てきな、矢印が書かれているので、
ルートを外れたのではなさそうだ。

世界中から観光客が集まる、世界遺産である。
歩道はばっちり整備されて、山道であっても実に楽ちん。
緑のトンネルの中を歩くのは、なんとも気持ちがよかった。
ぽつりぽつりと咲いてる野の花もかわいらしく、摘み取って近くで愛でたい、と思うが、
野草の採取は厳禁。

そして、たどりついた、絶景ポイント。

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手に持っているパンフレットのお写真は、ここで撮ったんだなあ、と思う。
おでが下手なお写真を撮るまでもないね、
とカメラをしまいかけ、
いや、それでも一応、と写したものの、残念ながら実物の迫力が全く伝わらない。
湖が青い、ってことだけわかればいいやとあきらめた。

湖が青いのは、炭酸カルシウムがなんとかかんとかで、石灰岩がなんとかかんとかの、
トラバーチン形成?てきな、理由があるらしい。
パンフレットに書かれた、解読不可能な文章を読みながら、
「そういえば、おで、高校の地学のテストで0点とったことがあるよ。」
昨日の昼ご飯は思い出せないのに、昔のことはよく覚えているものである。

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湖は、近くで見ても青い。

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滝にはマイナスイオンがなんとかかんとか、というはなしを聞いたことがあるが、
うっとりするほど気持ちがいい。
ここで息をしているだけで、身体がきれいになる気がする。

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歩道から湖へバチャンと飛び込んで泳いだら、めちゃめちゃ気持ち良さそうだ。
でも、泳ぐのは絶対禁止。
とはいえ、足を踏み外したフリして落ちたら、苦笑いで許してもらえるのではなかろうか、
何が何でも泳ぎたくてうずうずうずうずしたが、
世界中のひとびとの前で、日本の恥となってはいかん。
やまとなでしこのおでは、ぐっと我慢した。
でも、もし誰も見ていなかったら、やったかもしれない。

(つづく)
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ドライブはお好き? [クロアチア旅行]

生来の出不精だ。
だから、旅行の前には少し駄々をこねる。
今回はレンタカーでの移動距離が長くていやだと、むずがった。

おでの運転は危険な為やめたほうがいい、ということで、自粛してから随分長い。
もはや、エンジンのかけかたさえよくわからない。
絶対、やめたほうがいい。
だから、運転手はおとっつあんひとりだ。
初めての土地で長時間のドライブ・・・。

おとっつあんは間違いなく、いらいらして、きーきーするのさ。
おでにはその光景が目に浮かぶのさ。
狭い車内で、きーきーしてるひとと長時間過ごすのは、やだやだ。
楽しくない、やだやだ、ぶーぶー。

でも、おとっつあんは、言うのだ。

「確かに、むかしの俺はハンドルを握ると、黒おとっつあんとなって、
ナイフみたいにとがっては触るものみな傷つけた。
だけど、よ~く思い出して。
最近の俺、きーきーしなくなったと思わない?」

「そう思わないこともないけど・・・。」

おでは完全な同意を避けたつもりだったが、

「俺も、おとなになったのさ。」

得意げだった。

「絶対にきーきーしない」、と断言されれば、
それ以上ぶーぶー言うネタが見つからない。

そういったわけで、旅に出た。

ウィーン経由で到着したのは、ザグレブ空港。
ここで、予約していたレンタカーを受け取る。
あちこちについてるボタンを押して、
これがウィンカーで、これがワイパーで、これがライトで、と、
声にだして確認している、おとっつあんは緊張しているように見えなくもない。
「よし、出発するよ~!!」
明るい声も、緊張の裏返しと思われないこともない。

いや、本当は、
緊張しているのは、おでのほう・・・。

実は、車がちょっと怖い。
山がちなクロアチア、一体どんな道路を走るのか。
細いくねくね道で、対向車とすれ違うのはぎりぎりかもしれない。
猛スピードでやってきたトラクターと正面諸突するかもしれない。
あるいは、鹿が飛び出し、動物愛護おとっつあんがそれを避けて急ハンドルを切る。
結果、スピンして脱輪、車は崖から真っ逆さまに落下するかもしれない!

「兆安全運転、ぷりーず!」

だいじょうぶだいじょうぶ、とおとっつあんは言った。
彼は出張でザグレブに来たことがあるのだ。

「ザグレブはドイツと全然変わらないから、
つか、ドイツみたいな町だから。」

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走り出した道は、本当にドイツと変わらない。

そして、到着した、ザグレブの町は、

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ドイツみたいな町だった。

ドイツにありそうな、店で昼食をとり、
ドイツみたいなお味だったね、と感想を言う。

だけど、せっかくザグレブに寄ったのだから、
ザグレブの観光名所、旧市街地には行ってみようというはなしになった。

小高い丘にある、古い町並み。

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ドイツにはありそうもない、
珍しい屋根の教会があったり、

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さらに少し登って、旧市街地を見下ろせば、
オレンジ色の屋根がずらっと広がって、

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愛らしい町だった。

さて、ザグレブはこのくらいにして、
最初の目的地、「プリトヴィッツェ湖群国立公園」へ。

トラクターと鹿に気をつけて!

助手席で注意するおでを無視して、おとっつあんは車を走らせる。

はたして、おでたちは無事にたどり着けるのか!

って、無事だったからこうして帰宅して、ブログを更新してるわけで。
結論を言うと、プリトヴィッツェ湖群国立公園までは比較的近くまで高速道路が開通しており、
な~んの苦もなかった。
暴走トラクターはいなかったし、鹿は飛び出してこなかった。

そういったわけで、次はプリトヴィッツェ湖群国立公園のおはなし。
しばらくクロアチア旅行のはなしがつづきます。
よろしかったら、どうぞおつきあいくださいませ。

(つづく)
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暑くない夏のはなし [ドイツ生活]

どうやら、夏は終わったと見える。

暑いスね、でも外のがましっス、おでんちは屋根裏だから兆暑くてサウナみてス、
なんつって、会う人会う人に愚痴を言っていたのは、
ほんの数日だけだった。

7月に入ると、急に涼しくなり、
こりゃいいスね、おでんち屋根裏だけど暑くないス、快適ス、
なんつって、得意げに自慢していたが、
その後、気温が25度を超える日は、ほとんどなかった。
最高気温は20度そこそこ、最低気温は10度前後。

夏服がセール価格になっていても、
いつ着るんだ、これ?
という感じで、全く欲しいと思わなかった。
うすぼんやりしているうちに、セールはほとんど終わって、
新入荷の秋冬物が店に並んでいると、
そっちは、欲しい気持ちにならなくもない。

正しい。

これが、正しいドイツの夏だ。
うんうん、と思う。

ちなみに現在、夏の風物詩「移動遊園地」がライン川岸で開催中。
日没後の気温低下に備え、片手に上着を持ったひとびとが、
移動遊園地へと向かっていく。
たぶん急な雨に備え、折りたたみ傘もどこかに持っているはずだ。

同じく、夏の風物詩、野外映画館も昨日からやっているが、
若者たちはたぶん、お母さんに「あったかい格好で行きなさいよ」と、
カーディガンを持たされているに違いない。
雨合羽も持たされているかもしれない。

正しい、じつに、正しい。
ちょっと短すぎる、ドイツの正しい夏。
でも、ちょっとさみしい気がしなくもない。

って、暑けりゃ文句言うくせに、寒けりゃさみしがる、自分はいかがなものかと思わなくもない。

(おしまい)

前世に何かがあったと思われる、はなし [ドイツ生活]

おでは、げっ歯類が、こわい。

ネズミを「げっ歯類」と呼ぶのかどうか、
ちょっと自信がなかったので、さっき、検索したのだが、
そのページに載っていた、ネズミの絵にぎゃっとなって、すぐさま消した。
やっぱり、ネズミはげっ歯類で正しいことが判明したが、心臓ばくばく。

絵でも、こわい。

本物は、もっと、兆、すげえ、こわい。

東京の地下鉄では、ときどきネズミと遭遇したが、
ドイツの地下鉄にもいる。
レールの周りをちいさいやつが、ちょろちょろちょろちょろしている。

こわい。

おでが怖いのはげっ歯類全般なので、ほかにもこわいヤツがいる。

リス。

東京では全く見かけなかったが、
ドイツには、いっぱいいる。
おでんちの近所に、きっと100匹は生息しているはずだ。
いや、1000匹いるかもしれない。

ほぼ、毎日、遭遇する。

かさかさ、という音がしたら注意だ。
あのしっぽのふさふさした、すばしこいヤツがどこかから飛び出してくる。
さささーっと走り去ってくれればいいが、リスはひとびとに可愛がられているものだから、
警戒心がうすく、ちょっと立ち止まってぼーっとしてたりもする。

どうして、その脇を通れようか。

しかし、立ち止まるのも、こわい。
リスは自分をかわいいと思っているから、
立ち止まったおでを見て、
「かわいいアタシに何か、くれるつもりね」
なんつって、こっちに向かってくるかもしれない。

頭では、わかっている。
リスと戦っても、勝てると。
おでのほうが身体が大きいし、力も強い。
相手もバカじゃないので、すぐさま逃げるのは、わかっている。

でも、こわい、理屈じゃないのよ、あ~~~!

あと、もひとつ、こわいヤツがいる。

うさぎ。

おでんちの近所、芝生の生えてる場所に、いる。
群れで。
一匹でもこわいのに、集団でいる。
たぶん、おでをこわがらせるために。

ところで、うさぎもげっ歯類に入るのか。
わからないので、検索したいけれども、
ネズミの絵がこわくて、できません。

(おしまい)

ドイツとエアコン [ドイツ生活]

わが家は、暑い。
屋根裏部屋だから、暑いらしい。

「屋根裏部屋が暑い」、というのは、常識らしい。
だけど、それを去年の夏、はじめて知った。
常識しらずを後悔したところで、先にも役にもたちゃしない。

ドイツにエアコンは、ない。

それは、知っていた。
だけど、ドイツでエアコンが要るほど気温が上がることは、滅多にない、と思っていた。
それが常識だと、思っていた。

でも、その常識は、いささか古かった。
最近の夏は、けっこう暑い。
新常識じゃあ、知らなくても仕方あるまい。
おでは悪くないから、後悔も反省もしない。

とはいえ、去年の夏、
わが家には、エアコンがあった。

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エアコン

だいじょうぶ、ご心配は無用です。
ちゃんとわかっています、これは、「扇風機」です。

あまりに暑くてしんどいので、これをエアコンと呼び、
『エアコンを回せば涼しくなる』、という体で、
ぬるい風に吹かれながら、「エアコンごっこ」で気を紛らわせた、
去年の夏の哀しい思い出だ。

でも、ドイツにだってエアコンがないわけじゃない。
美術館とか映画館とか、スタバとその二軒隣のカフェにはある。
去年の夏これらに避難した、当人の情報だから信じて良い。
ただし、エアコンがある一般住宅は稀だ。
実際、エアコン付きの家に住んでいるひとをひとりも知らない。

わが家を、除いては。

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おでんちのエアコン(本物)

今年の春、帰国する方にタダでもらった。
その方もこのエアコンを、別の方からタダでもらったという。
「だから、いりません」、と、
おでは財布をひらいて払う気マンマンだったのに、そのひとは決してお金を受け取らなかった。

ありがたい、ありがたい・・・。
心のそこから感謝したものだが、
それは、春のはなしだ。

現在、おではエアコン脇のテーブルで、
保冷剤を首にまいて、ブログを書いている。
エアコンは、動いていない。
動いているのは「エアコン」、というお名前の扇風機だけだ。

なぜ、本物のエアコンがあるのに使わないのか?

説明しよう。

普通、エアコンには室外機というものがある。
室内に涼しい空気を送るかわりに、室外機からは熱風が排出される。

わが家のエアコンをもいちど見ていただきたい。

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室外機は、ない。
しかし、そのかわりに蛇腹のホースがついている。

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このホースが、いわば室外機のかわり。

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こうやって使う。

窓の隙間から、このホースを表に出して、
暑い空気は外へ送るしくみだ。

冷房中の部屋では、窓を閉めるのが常識のはず。
窓を開けたら、暑い空気が入って来ちゃうじゃんね、
という、短所については、春の時点で気がついていた。

音がうるさい、という事実と、
電気代がかかる、という事実については、譲ってくれた方のご説明があった。
その方はそれが気になって、実はほとんど使用していなかったという。

使用して判明したのは、
熱風を排出するホースがめちゃ熱くなり、
その熱が部屋じゅうをあたためるという、事実。

送風口から1メートル以内だけを冷やし、
それ以外の温度を上昇させる、
これは、そういうマシンであった。

おでは、こいつにお名前をつけた。

ストーブ

いいお名前だと、自画自賛している。

(おしまい)
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やめどきがわからないはなし [ドイツ生活]

結局、ドイツ語を勉強している。

前回の滞在中に一生懸命勉強したものの、
日本に帰ったらドイツ語を使う機会などまるでなく、
ドイツ語を使う仕事がしたい、という希望も叶わなかった。
在日ドイツ企業の求人は、「要英語」。
中途半端なドイツ語力は、なんの役にもたたず、
そして、6年半も勉強したドイツ語は、2,3年ですっかり忘れてしまった。

だから、今回は勉強しない!
おでは楽しいことだけして、機嫌良く生きる!

と、ドイツへ出発する前には宣言していたのに。

ドイツ語をしゃべるたびに、
「おではダメだ」、と思い、
「もすこしうまくなりたい」、と思い、
ちょっとだけやろう、と学校に通い始めたのが、
蟻地獄。

おのれのダメな部分が、やるほど見えてきて、
あれも足りないこれも足りない、もっと勉強しなくっちゃというはなしになった。
「楽しいことだけして、機嫌良く生きる」、当初の希望とは、
だいぶ違う気がするのだけれど、やめられない。
始めてしまったらば、やめどきがわからない。
なんでだ?

ドM、だからか。

自分では、ドSだと分析しているのだけど、

ドSはドMだ、

と、マツコ・デラックスが言っていた。
なんでだ?
なんで、おではブログでおのれのドSを発表しているのか。

バカなのか。

バカなので、といえば、
本当に、バカで困っているものがある。
やめどきがわからない、つか、やめられない。

オンライン戦国武将ゲーム。

かれこれ、3ヶ月以上やっている。
「大事な合戦があるから」、という理由で、ドイツ語の授業をサボったこともある。
肩が凝って凝って、いよいよ辛いのでマッサージに行ったら、
「首から肩にかけてガッチガチなのですが、パソコンのお仕事されてますか?」、と訊かれた。
パソコンが原因なのには違いないので、「はい」とお返事したものの、
あのときは本当に、「もうやめなくては」と思った。
数時間おきにPCをチェックして、内政や武将育成をしている、おでに、
時々、おとっつあんが聞く、「今、何位?」と。

オトコは、結果を重視するいきものだ。

「まあ、ぼちぼち」、とかなんとか、いつもお茶を濁しているが、
おでも本当は思っている。
こんなに一生懸命やってるのに、未だ195位。

やめどきは、とっくにとっくに、過ぎていると。

(おしまい)

目からウロコが落ちたはなし [ドイツ生活]

夫は、液体派だ。
ちなみに、おでは固形派。
と、これは、身体を洗う石けんのお好みのこと。

入浴中、おでの固形石けんがなくなってしまったので、
おとっつあんの液体をちょいと拝借した。
いつも浴室で見かけてはいるが、しみじみ見たのは初めてのこと。

驚いた。

Pflegedusche Haut Und Haar
ぷれーげどぅーしぇ はうと うんと はー
はー(Haar)?
髪の毛も洗えんの、これ?
つか、もともと洗えたんだね、おでが知らなかっただけで。

「ボディーソープが切れそうだから買っといて、
あと、シャンプーも。」

おとっつあんに頼まれ、
いつもの銘柄を買った、それがこれだ。
「いつもの」ってくらいだから、もう、4,5本目なのに。

「ボディーシャンプーとシャンプーを買ってくれ」
と言った、ということは、
夫も確実に、知らない。

もったいなかった。
このボディーシャンプーで、はーも洗えたのに、
わざわざ、はー用のシャンプーも買っていたのが、
もったくて、腹立たしい。

でも、しょせんはボディーシャンプーだ。
はーの洗い心地は、もひとつだろう。
そう考えて、試しに洗ってみた。

すごい、よかった。

これからは、ちゃんと商品説明を読もう、と思った。
たといドイツ語であろうとも、必死で読もう。

目から鱗が落ちた。

と、ふいに、「目から鱗が落ちる」の語源てなんだろう、と思った。
おかしな言い回しだ。
つか、今までの人生、どうして一度も調べずに来てしまったのか。
こんなに意味ありげな言葉なのに。

人生をきちんと振り返ってあれこれ反省したい気持ちになったが、
その前に「目から鱗問題」を解決しようと、
パソコンで検索。

驚いた。

語源は、新約聖書だった。
キリストの奇跡で盲目の男の目が見えるようになったとき、
目から鱗のようなものが落ちたことに由来するという。

日本のことわざだとばかり、思っていた。

気になったら、すぐに調べることが大事だね。
目から鱗が落ちました。

(おしまい)
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驚くべき国民 [ドイツ生活]

新しい「stern」誌。
タイトルに惹かれて、思わず買ってしまった。


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誇り高く、規律正しく、我慢強く、無私無欲な、
驚くべき国民
文化と大惨事が形成した、日本人のメンタリティー


大惨事の後の日本人の反応は、ドイツ人にとって、どうやらかなり吃驚仰天だったようだ。
「どうしてそんなに落ち着いているんだ」、と、おでも何度か訊かれた。

実は、めちゃ動揺しているけど、
それを表に出さないだけだよ。

そのたび、そう答えた。

「略奪やパニックが起こらないのが、すばらしい」、
テレビのニュースで何度か聞いた台詞。
おでは、逆に吃驚仰天だった。
日本以外では、略奪やパニックが起こるのがふつう、ということか?

うむむ・・・。
ドイツが同じ状況になったら、どうなんだろう・・・。

ちょっと想像してみた。

おでの頭にぽわわん、と浮かんだのは、
カーニバルの時並みの大騒ぎ。
日本人のようにおとなしく、礼儀正しく食糧供給を待つ姿は、
全然想像できなかった。

うむむ・・・。
ドイツ人が吃驚仰天するのも、わからないでもない、かも・・・。

タイトルのunglaublichを、おでは「驚くべき」と訳したけれど、
驚くべきにもいろいろある。
unglaublichは、英語のアンビリーバブル。
「信じられない」、の、「驚くべき」だ。

雑誌は、日本のう~んと古い歴史にまでさかのぼって、
日本人のメンタリティの不思議を探ろうとしていた。
よっぽど不思議なんだなあと、おでは不思議に思ったが、
まあ、きっと、不思議なんだろう。

悲しいときには泣いて、腹が立ったら怒って、楽しいときには笑う。
ヨーロッパのなかでは、感情表現が乏しい国民だと言われているドイツ人だけど、
おでら日本人と比較したら、ずっとストレートに感情を表にだす。

心配性のおでは、
おでらの冷静さが「人間味がない」と彼らの目に映ってしまうんじゃないか、
と、思うときがある。

だから、必ず答えることにしている。

実は、めちゃ動揺しているけど、
それを表に出さないだけだよ、って。

感情がない、機械のような人間だと思われるのは耐えられない。
だけど、「表に出さない」のも、たぶん、不思議なんだろうけど。

(おしまい)
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日本人は、笑う。 [ドイツ生活]

東北地方太平洋沖地震が起きてから、
ずっとネットで日本のニュースを見ている。
心配で不安で、目が離せない。

だけど、おでが不安を募らせても、心配しても、
何の役にも立たない、
ということに、やっと気がついた。

今日のドイツ語学校は休んでしまおうかと、思っていたが、
それを地震のせいにするのは、どうにかしている。
どう考えても、それはただのサボりだ、
ということにも、時間ぎりぎりで気がついて、
気乗りしないけれど、学校に行った。

いつもどおりの授業のあと、日本人のクラスメイトと話した。

心配で不安で、学校を休もうとしたのは、おでだけではなかった。
みんな、元気がなく、ちょっと疲れた顔をしていた。
ニュースにずっと釘付けになっている、と言って、
こうしている間にも何かが起こっていたらと、不安でしかたない、と言った。

「私が心配したって、どうしようもないんだけど。」

そうだね、と、おでらはすこし、笑った。
心配で悲しくてしかたないけど、笑った。

カメラを向けられた、被災者の方たちが憔悴した表情で、
だけど、うすく笑うのを、おでら日本人はとてもよく理解できる。
その笑顔が彼らの悲しみを、涙よりも強くあらわすことだってある。

「でも、あれはきっと、日本人にしかわからないね。」

友人が言うのに、おでは大きく頷いた。

悲しいときに、笑ってみせる、
つらくても、大丈夫だよ、と言う、
そういう優しさは、きっと日本人以外には、
めちゃわかりづらい。
たぶん、やや不気味にうつるはずだ。

だけど、わかんなくっていい。
悲しいときにも、おでらは笑う。

(おしまい)
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